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藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

唄を忘れた金糸雀

むこう向きのおっとせい その597

ブログの更新が大幅に遅れてしまった。


この間耳鼻咽喉科に行った。

声枯れが長い間続くので、ネットで調べてみたら、
声帯ポリープとか癌の可能性があるとか書いてあったので、
心配になって病院に行くことにしたのだ。

もし声が出なくなったら、
授業が出来なくなってしまう。
今の自分には、それは最もつらいことだ。

癌と言われたらどうしようと、
かなり不安だったが、
結果は、初めて聞いた「声帯結節」という症状だった。

学校の先生や歌手など、声帯をよく使う職業に多いらしい。

とりあえずは薬を飲んで、様子を見ることになった。

声帯をなくしたらどうしようと心配したが、
その可能性は低くなったので、ほっとした。

病院に行く前に頭に浮かんだのは
「歌を忘れたカナリア」という唄だった。

唄はよく覚えていなかったが、
「唄を忘れたカナリアは~♪」のフレーズだけは覚えている。

自分も「唄を忘れたカナリア」になるのかと思いつつ、
そのフレーズが頭を巡った。


今日薬を飲んだ後、
ネットで調べて聴いてみた。

歌詞を見てこんな唄だったのかと、
ちょっと驚いた。

唄を忘れたカナリアは後ろの山に棄(す)てましょか~
唄を忘れたカナリアは背戸(裏の戸)の小藪に埋(い)けましょか~
唄を忘れたカナリアは柳の鞭でぶちましょか~

その後には
「いえいえそれはなりませぬ」と否定はしているが
唄を忘れたカナリアに対してかなり酷い仕打ちだ。

唄の最後は

唄を忘れたカナリアは
象牙の船に銀の櫂(かい)
月夜の海に浮かべれば
忘れた唄を思い出す

とある。

この「唄」は唄というだけでなく
それぞれにとっての「大切なもの」も意味しているかもしれない。


時に大切なものをなくしたり、なくしそうな時がある。

その時に象牙の船や銀の櫂が、
自分のあるべき姿を思い出させてくれる。

棄てられても仕方なかった自分にとっての象牙の船は、
目の前の子どもたちだった。そう思う。


薬を飲むのがほんとに下手糞なので
飲むのが億劫だけど、
元の声に戻るためにもしっかりと飲まなくては。


ではまた。

今年も理科実験が始まった

●むこう向きのおっとせい その596

先週から新年度のジュニアサイエンスが始まった。


第1回は恒例の薬品の怖さの実験。


続けてきている子たちにとっては、
また同じような実験となるのだが、
いつやっても、子どもたちの反応はすこぶるいい。


実験では、最初に燃焼系の薬品のアルコールとブタンを紹介。


最近では、学校では使わなくなったアルコールランプも使って、
燃やしたり、爆発させてその怖さと面白さを演示する。


アルコールランプもさることながら、
学校ではマッチを使うこともない。


アルコールランプの代わりにガスコンロ、
マッチの代わりにチャッカマンを使う。


だからマッチを擦ったことのない子どもも多くいる。


実験ではマッチを擦らすのだが、
初めてする時の子どもたちの緊張感は、
かなり大きい。


なので、うまく擦れた時は非常に嬉しそうな顔をする。


これからはマッチを擦れるというのは、
レアのことになるのかもしれない。


学校での実験の様子を聞いていると、
体験している子どもたちの少なさに驚く。


何かと制限があるのだろうけど、
実験をしない理科の授業てなんだろうと思ってしまう。


一昨年、「理科実験は果たして必要なのか」
というテーマで、星くずの村で会議があった。


与えられた、結果の分かったことをすることに意味があるのか。
将来研究をしていく時には、必要ないのではないかということの検証だった。


海外では理科実験はしないで、哲学を勉強している国もあるらしい。


しかしだ、大人から見て結論の分かっていることでも、
未知に対する好奇心旺盛な子どもたちは、
たとえどんな小さな実験でも、目を輝かせ、
生き生きとして実験に取り組む。


そこには発見の喜びと、
自らが実験して確かめたという
達成感がある。


普段実験をしていて、このことは実感する。


高邁な理屈をこねくり回すだけでは意味がない。


それよりも今目の前にいる子どもたちと
実験の楽しさを共有していきたい。


そしてそれが子どもたちの原体験になればいうことはない。


自分はきっかけづくりの職人でありたい。


最近つくづくそう思う。



ではまた。

不老不死

●むこう向きのおっとせい その595
 
先週金曜日、合宿に参加していた小学生の男の子が
泣きながら電話してきた。

「どうしたの?」とあわてて聞いたら

「僕な、お父さんとお母さんに絶対死んでほしくないねん。
生物はいつか死ぬけど、絶対死んでほしくないねん。
だから不老不死を手に入れる方法を教えて欲しい。」

という。

「なんでそんなこと思ったの?」と聞いたら

「だって、お父さんもお母さんもめちゃくちゃ優しいから
ずっとおって欲しいねん。」

と答える。


なんて可愛いのだろう。


日頃から、ご両親の愛を身に染みて感じているのだろう。


それが最近のコロナのニュースを見て、
不安が芽生えたのかもしれない。


「僕も研究するから、先生も調べておいて欲しい。」
と言って電話は切れた。


その後の電話で、
彼は、自身が調べたベニクラゲの話、
私は、冷凍人間の話をした。

ベニクラゲのことを知らなかったが、
衰弱後、通常なら溶けてしまうところを、
クラゲの前段階のようなポリプに戻るらしい。

これはまさに不老不死の生物だ。

本格的に研究している学者もいる。

よく調べたなと思った。


そして昨日また電話があった。

「先生、僕な不老不死の薬を作りたい。
そのために、まずは一生懸命に勉強する。
どうやってこれから勉強していったらいいか、
一緒に考えて欲しい。」

と彼は言った。


どうしたものかと思っていたが、
いい方向に話が行ったので、一安心。


この純粋な気持ちに応えられるように、
出来るだけお付き合いしていこうと思う。


小さい子でも、
いろんなことを感じ、生きているということですね。


ではまた。

嬉しい言葉をもらえた

●むこう向きのおっとせい その594

春合宿の帰りにフェリーの中で
合宿の感想文を書かせた。

「この3泊4日の間で、一番印象に残っていることは
天体観測です。望遠鏡を使って月を見ました。
最初月を見た時は明るすぎて目がおかしくなるかと思いました。」
(小5)

「勉強は自分でもよく頑張ったと思います。
合計20時間くらいやったと思います。
(母ちゃんに伝えて。ほめてもらおっ)」
(小5)

「正の数・負の数の加法と減法の学習に入ったら、
最初はあまり分からなかったけど、
先生に考え方や解き方を教えてもらって、
すごく簡単に出来て楽しかったです。」
(中1)

子どもたちは、勉強はしっかりと頑張った。
また勉強以外にも天体観測、ロボット作り、理科実験、醤油工場見学と
メリハリのある生活が出来たと思う。


卒業旅行の高1生の文を
読み返すと、嬉しい言葉に溢れている。

「私は藤原学園が大好きです。こんなに楽しくて、面白くて、
でもしっかり勉強に集中できる塾は、これからの人生で二度とない塾だと思います。」

「藤原学園で約6年間お世話になった私には、この合宿が最後になることはとても切なく思います。
でも、これまでの経験を通して、いろんなことが学べてとてもよかったです。
本当に藤原学園の生徒でよかったと心の底から思います。」

「仲間だけじゃなく、先生とも大切な思い出を作れる、そんな藤原学園が僕は大好きです。
またみんなと再会できることを僕は信じています。」

「この合宿で濃厚な藤原生活が終わってしまうんだと、S先生の言葉で実感しました。
そう思うといつどこにいても泣いてしまいそうです。
僕は学校よりも家よりもどこよりもこの藤原学園が好きです。
こんなにも美しい思い出を共に作ってくださった先生方には心の底から感謝します。
本当にありがとうございました。
いつまでもこの思い出は僕の中で、みんなの中で輝き続けると思います。」

こんな言葉を聞けるなんて、ほんと幸せなことだ。

涙腺が崩壊しそうになる。


もう次が始まっている。

またこんな言葉に出会えるように、
子どもたちとの時間に全力を注ごう。


ではまた。

今星くずの村にいる

●むこう向きのおっとせい その593

先週に引き続き、春合宿で小豆島にいる。

先週は実験学校。

1月に実施出来なかった分の振り替え合宿だ。

恒例の「ロボット作り」と「綿菓子作り」
「フィールドビンゴ」「表彰式」を実施した。

ロボットは今までて一番難しいものだったが、
子どもたちは完成目指して、ほんとによく頑張った。

小さい子たちも、
先生の助けを借りながらも、
全員が完成させた。

苦労して作り上げたロボットが上手く動いた時の、子どもたちの喜びに満ちた顔は最高だった。

こうした達成感を味わうことが、
子どもたちの自信にも繋がるのだ。


そして今は、本科の春合宿。

在校生は、朝から夜まで勉強が続く。

合間に理科実験もあるが、
新たに受験生になった中3生は実験もなく、
超ハードな勉強スケジュールになっている。

でもみんなよく頑張っている。

そんな在校生とは対照的に、
ついこの間受験の終わった新高1生は、
自分たちで行動スケジュールを組み、
朝から夜まで、完全に自由な時間を過ごしている。

あのプレッシャーのかかった受験から解放され、
実に伸び伸びとしている。

先ほどは、朝4時に起きて星の写真を撮りに行った生徒が帰って来た。

またつい今、
島内観光に行く生徒が出発した。

いずれも学園スタッフが付き添っている。

彼らは、生徒たちに飛びきりのいい思い出を作ってやろうという気持ちに溢れていて、
寝食を忘れて付き合ってくれている。

その奮闘振りには頭が下がる。

信頼のおける先生たちと共に過ごす時間は、
子ども達にとってかけがえのない
時間になっていることだろう


合宿も残り後1日。

怪我、病気なく終えたいものだ。


ではまた。

最高の結果だった

●むこう向きのおっとせい その592

昨日は公立高校の合格発表だった。


結果は、大変大変嬉しいことに、
全員合格だった。


ほんとに嬉しかった。


学校から帰ったらすぐに塾に来て、
授業終了後も残って問題と格闘した。


そんな姿をずっと見てきただけに、
彼らの希望が叶うことを、
心から願っていた。


発表の結果を知らせて来た彼らの声は、
明るく弾んでいた。


夢叶い、新たなスタート位置に、
気持ちよく立てたことだろう。


よく晴れた青空も、
彼らを祝福しているかのようだった。


そんな空を見ながら、
合格の喜びに浸っている生徒がいる反面、
夢叶わなかった受験生も少なからずいただろうことに思いがいった。


学園の生徒と同じように
合格目指して懸命に頑張った生徒もいただろう。


そんな子達のことを思うと、
たまらないものがある。


彼らには昨日の青空は、
どのように映ったのだろう。


入試はやはり残酷だなと思ってしまう。


少しばかり違ったスタートにはなるけれど、
前を向いて次のステージに向かってくれることを願うばかりだ。


いずれにしても、ようやく受験が終わった。


自分としては、足らずはあるけれど、
やれることはやったのではないかと、
小さな満足感を味わっている。


でもそれも束の間、
また次が始まる。


明日からは久しぶりの実験学校。
帰った翌日は新中3生との懇談と
また慌ただしく、日々が流れていきそうだ。


気持ちを切り替えて、
自分も次のステージに向かわなくては。


ではまた。

いいやつだ

●むこう向きのおっとせい その591

10日に公立高校の受験が終わった。


当日いつものようにスタッフが手分けして、
各高校に応援に行った。


そんな中、友達の応援にスタッフと共に参加した中3生がいた。


入試前日、彼は応援に行くかどうか迷っていた。


というのも、私立専願組は入試の日は、
学校に登校することになっていたからだ。


どうするのかなと思っていたら、
友人の受ける高校前で、
機嫌よく写真に収まっている彼の写真が送られてきた。


やはり応援に行ったのか、いいやつだなと思っていた。


でもいいやつどころではなかった。


後で聞いて驚いたのだが、
彼は中学1年から3年まで、
無遅刻、無欠席だったのだ。


学校は12日が卒業式だったので、
後3日で完全な皆勤だった。


にもかかわらず、
彼は友人の応援の方を選んだ。


なんていいやつなんだろう。


自分のことより、
友人を思いやる気持ちがほんとに素敵だと思った。


少し緊張気味だった友人のK君も、
きっと大きな励みになったことだろう。


小学校の時からのお付き合いだが、
この話を聞いて、
いい生徒を持ったなと改めて思った。



それぞれに心揺れ動いた入試も
18日の発表で全てが終わる。


いい結果でありますように。



ではまた。

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