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藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

今年も理科実験が始まった

●むこう向きのおっとせい その596

先週から新年度のジュニアサイエンスが始まった。


第1回は恒例の薬品の怖さの実験。


続けてきている子たちにとっては、
また同じような実験となるのだが、
いつやっても、子どもたちの反応はすこぶるいい。


実験では、最初に燃焼系の薬品のアルコールとブタンを紹介。


最近では、学校では使わなくなったアルコールランプも使って、
燃やしたり、爆発させてその怖さと面白さを演示する。


アルコールランプもさることながら、
学校ではマッチを使うこともない。


アルコールランプの代わりにガスコンロ、
マッチの代わりにチャッカマンを使う。


だからマッチを擦ったことのない子どもも多くいる。


実験ではマッチを擦らすのだが、
初めてする時の子どもたちの緊張感は、
かなり大きい。


なので、うまく擦れた時は非常に嬉しそうな顔をする。


これからはマッチを擦れるというのは、
レアのことになるのかもしれない。


学校での実験の様子を聞いていると、
体験している子どもたちの少なさに驚く。


何かと制限があるのだろうけど、
実験をしない理科の授業てなんだろうと思ってしまう。


一昨年、「理科実験は果たして必要なのか」
というテーマで、星くずの村で会議があった。


与えられた、結果の分かったことをすることに意味があるのか。
将来研究をしていく時には、必要ないのではないかということの検証だった。


海外では理科実験はしないで、哲学を勉強している国もあるらしい。


しかしだ、大人から見て結論の分かっていることでも、
未知に対する好奇心旺盛な子どもたちは、
たとえどんな小さな実験でも、目を輝かせ、
生き生きとして実験に取り組む。


そこには発見の喜びと、
自らが実験して確かめたという
達成感がある。


普段実験をしていて、このことは実感する。


高邁な理屈をこねくり回すだけでは意味がない。


それよりも今目の前にいる子どもたちと
実験の楽しさを共有していきたい。


そしてそれが子どもたちの原体験になればいうことはない。


自分はきっかけづくりの職人でありたい。


最近つくづくそう思う。



ではまた。

不老不死

●むこう向きのおっとせい その595
 
先週金曜日、合宿に参加していた小学生の男の子が
泣きながら電話してきた。

「どうしたの?」とあわてて聞いたら

「僕な、お父さんとお母さんに絶対死んでほしくないねん。
生物はいつか死ぬけど、絶対死んでほしくないねん。
だから不老不死を手に入れる方法を教えて欲しい。」

という。

「なんでそんなこと思ったの?」と聞いたら

「だって、お父さんもお母さんもめちゃくちゃ優しいから
ずっとおって欲しいねん。」

と答える。


なんて可愛いのだろう。


日頃から、ご両親の愛を身に染みて感じているのだろう。


それが最近のコロナのニュースを見て、
不安が芽生えたのかもしれない。


「僕も研究するから、先生も調べておいて欲しい。」
と言って電話は切れた。


その後の電話で、
彼は、自身が調べたベニクラゲの話、
私は、冷凍人間の話をした。

ベニクラゲのことを知らなかったが、
衰弱後、通常なら溶けてしまうところを、
クラゲの前段階のようなポリプに戻るらしい。

これはまさに不老不死の生物だ。

本格的に研究している学者もいる。

よく調べたなと思った。


そして昨日また電話があった。

「先生、僕な不老不死の薬を作りたい。
そのために、まずは一生懸命に勉強する。
どうやってこれから勉強していったらいいか、
一緒に考えて欲しい。」

と彼は言った。


どうしたものかと思っていたが、
いい方向に話が行ったので、一安心。


この純粋な気持ちに応えられるように、
出来るだけお付き合いしていこうと思う。


小さい子でも、
いろんなことを感じ、生きているということですね。


ではまた。

嬉しい言葉をもらえた

●むこう向きのおっとせい その594

春合宿の帰りにフェリーの中で
合宿の感想文を書かせた。

「この3泊4日の間で、一番印象に残っていることは
天体観測です。望遠鏡を使って月を見ました。
最初月を見た時は明るすぎて目がおかしくなるかと思いました。」
(小5)

「勉強は自分でもよく頑張ったと思います。
合計20時間くらいやったと思います。
(母ちゃんに伝えて。ほめてもらおっ)」
(小5)

「正の数・負の数の加法と減法の学習に入ったら、
最初はあまり分からなかったけど、
先生に考え方や解き方を教えてもらって、
すごく簡単に出来て楽しかったです。」
(中1)

子どもたちは、勉強はしっかりと頑張った。
また勉強以外にも天体観測、ロボット作り、理科実験、醤油工場見学と
メリハリのある生活が出来たと思う。


卒業旅行の高1生の文を
読み返すと、嬉しい言葉に溢れている。

「私は藤原学園が大好きです。こんなに楽しくて、面白くて、
でもしっかり勉強に集中できる塾は、これからの人生で二度とない塾だと思います。」

「藤原学園で約6年間お世話になった私には、この合宿が最後になることはとても切なく思います。
でも、これまでの経験を通して、いろんなことが学べてとてもよかったです。
本当に藤原学園の生徒でよかったと心の底から思います。」

「仲間だけじゃなく、先生とも大切な思い出を作れる、そんな藤原学園が僕は大好きです。
またみんなと再会できることを僕は信じています。」

「この合宿で濃厚な藤原生活が終わってしまうんだと、S先生の言葉で実感しました。
そう思うといつどこにいても泣いてしまいそうです。
僕は学校よりも家よりもどこよりもこの藤原学園が好きです。
こんなにも美しい思い出を共に作ってくださった先生方には心の底から感謝します。
本当にありがとうございました。
いつまでもこの思い出は僕の中で、みんなの中で輝き続けると思います。」

こんな言葉を聞けるなんて、ほんと幸せなことだ。

涙腺が崩壊しそうになる。


もう次が始まっている。

またこんな言葉に出会えるように、
子どもたちとの時間に全力を注ごう。


ではまた。

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