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藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

久しぶりの実験学校

●むこう向きのおっとせい その615

23日、24日と久しぶりの実験学校だった。

7月に実施して以来、
非常事態宣言も出されこともあり、実施できなかったが、
ようやく島に行くことが出来た。

8月に中止なった時は、
多くの子どもたちをがっかりさせてしまった。

今回参加した子どもたちは嬉々としてやってきた。

万を持しての実験学校だったが、
出だしからトラブル発生。

船の出帆が何と1時間も遅れた。

それでなくてもタイトなスケジュールを組んでいるので、
1時間もの遅れがあって、果たして予定した実験が全部できるのか。
不安を抱えながらの小豆島上陸となった。

そして着いて見ると、太陽の間がえらいことになっていた。

しばらく行ってなかったので、
屋上に落ち葉が積もったことで、排水が出来ず、
溜まった水が下に漏れ、
天井や絨毯が大きく傷んでいた。

それで太陽の間での開校式をあきらめ、
宇宙の間での開校式にした。

波乱のスタートだったが、
子どもたちはそんなことはお構いなしで、
元気いっぱい実験に取り組んだ。

今回のテーマは
「ガラススペシャルと染物に挑戦」

1時間目は
「硼砂で色ガラス作り」

上手くいくと透明の奇麗なガラスが出来る。

白い粉からガラスが出来る不思議を堪能する。

2時間目は「ミニフラスコ」を作る予定だったが、
時間が遅くなったので、
先にお風呂と夕食の時間にすることにした。

そして妙案。

女子が入浴の間「玉ねぎの皮で染める」
実験を男子にやらせ、
男子が風呂に入っている間に女子が実験ということにした。

これが上手くいき、
時間はだいぶ取り戻せた。


夜は「オランダの涙を作る」

ガラス棒を溶かして、
急冷すると強化ガラスが出来る。

上手くいくと、金づちでたたいても割れない。

金づちでたたくたびに
子どもたちの歓声が上がった。

実験担当のN先生は、
来る日も来る日も予備実験。

授業終了後からの予備実験になるので、
終わりは午前2時を過ぎることもあった。

何とか子どもたちに成功させたいという思いが伝わってくる。

わがスタッフながら、ほんとによく頑張る。

 
実験終了後は天体観測。

これを楽しみにしている子が結構いる。

晴れてくれることを願っていたが、
願いが通じ、星を観察できた。

西には夏の大三角が残り、
天頂には秋の大四辺形があり、
東の空には冬の星座が昇ってくる。
北の空にはカシオペア座があり、
北極星を見つけることも出来た。

望遠鏡では南東にある木星、
それと月のクレーターを見せた。

その美しさに子どもたちは魅了されていた。


翌日朝からフイッシング。

胴付きと浮き釣りにチャレンジ。

開始早々釣れる。

結構いいサイズのグレも釣れた。

子どもたちは満足したことだろう。


村に帰ってから、
「ガラス玉顕微鏡」作りにチャレンジ。

直径2ミリほどのガラス玉を使うのだが、
作業数も多く、子どもたちはやや苦戦しながらも
全員完成。

オオカナダモの葉を観ると、
細胞と葉緑体を観察することができた。

最後は「ミニフラスコ作り」

ガラス管の先を閉じて、
その後強熱したガラス管を強く吹く。

子どもたちは先生の助けも借りて、
全員成功。

出来上がったフラスコで、
浮沈しを作らせた。

優雅に浮き沈みする浮沈しを見て、
子どもたちは喜んでいた。


大きな火傷もなく、
無事にすべての実験を終えることができた。

多くの若きスタッフのお陰だ。

感謝しかない。


久しぶりの小豆島。



「なんでもう帰らんとあかんの?
ずっとここにいたいのに。」
という言葉を聞きながら、
今回実施出来てほんとによかったと思ったし、
子どもたちの元気な声が飛び交い、
生き生きとした目の輝きに溢れた空間にいることの
嬉しさを改めて感じた。

これからも自分のできうる限り、
この実験学校を続けていこうと思う。


ではまた。

思わぬ再会だった

●むこう向きのおっとせい その614

先日、スタッフのお父さんが所有する船に乗せてもらって、
釣りをした。


加太沖に出航したが潮の流れが速く、
私の持っているロッドや仕掛けでは太刀打ちできなかった。


周りでは釣れているのに、
私だけ釣果なしという
惨憺たる結果になってしまった。


悔しい思いはしたけれど、
船に乗って、気のおけない人たちと
釣りをしている時間は、
とてもリラックスした、いい時間だった。


それで、その時のお礼をしようと思って、
お酒好きのお父さんに渡す焼酎を買いに、
酒屋さんに行った。


そのお店で一番人気の焼酎を購入して、
包装してもらった。


丸い瓶をうまく包むなぁと感心していたら、
その店員さんが、
「真也先生!」と私の名を呼んだ。


包んでもらっている時は全く気づかなかったが、
若江校1期生のKちゃんだった。


Kちゃんとは長いお付き合いで、
結婚式にも出たし、
お子さんも学園に通ってくれていた。


しばらく会ってなかったので、
どうしているのかなと時折思っていたのだが、
思わぬ場所での再会だった。


ひとしきり近況報告を聞いた。


卒業生でもある娘さんのNちゃんは、
看護師として頑張っているとのことで安心した。


後日もう一度店に行った時に、
「先生、驚くことがあるんですよ。」
と話してくれた。


バイトに来ている女の子の後ろ姿が、
若江校の同期のYちゃんにそっくりなので、
その子に、お母さんはIさんではないのかと、
旧姓で聞いてみたら、
なんとそのと通りだったというのだ。


後姿で友達の娘さんだと分かるとは、
恐るべし観察力と記憶力だ。


そんな話を聞きながら、
教えた子たちの、その子どもが、
もうすっかり大人になっていることに、
改めて時の流れを感じた。


魚は釣れなかったけれど、
それを補って余りある、
嬉しい再会だった。



ではまた。

今日もテスト対策

●むこう向きのおっとせい その613

2学期中間テストの真っ最中だ。


今日もテスト対策で、
子どもたちの質問の相手をする。


丸一日の休みはしばらくない。


でも全く苦痛じゃない。


むしろ子どもたち相手に、質問を聞いたり、
さりげない会話をするのは楽しくて仕方ない。


話している時、子どもたちはいろんな表情を見せる。


今何に関心を持っているのかが分かったり、
学校や家庭での様子が垣間見られる。


そのことが子どもたちを指導していくうえで生きてくる。


悩みの大小はあれ、
また当然のことではあるのだが、
みんないろんなことを抱えて、
日々過ごしているんだなと思う。


歳食った人間はちょっとのことでは、
心が動かないが、
子どもたちはそうではない。
思春期の自尊心はとてももろく、傷つきやすい。


そのことを忘れずに、
子どもたちの言動に、
細やかな関心を持っておかなくてはと思う。


と言っても、
ついデリカシーを欠いてしまうことがあるのが
私のよくないところだ。
心しなくては。



ではまた。

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