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藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

暖房便座

森山's Honey Bucket 163


 僕は家が好きだ。家族と過ごす時間が好きだ。

でもこの季節、ポカポカ暖かく座り心地の良い便座に腰を下ろしている時間の方が、

家族交わす会話の総時間数よりも長くなっている気がする。


 まず朝刊の各面に目を通すのは暖房便座の上だ。

年中快便の僕は、座ったとき=出るとき なので用便自体には殆ど時間を必要とはしない。

にもかかわらずあの居心地の良い個室で、毎回確実に根が生える。

(毎回…そう、僕は出勤前に少なくとも3~4回はそこにたてこもることにしている。)



 ストップウオッチで計ってグラフ化しているわけではないのだが、

便座に座っている時間のうちのおそらく4分の3は新聞や他の読み物、

残り半分の半分はぼーっと考えごと、

その残りの半分は扉越しの家族との会話だ。



実はもうひとつ、それ以外に座りながらの日課となっていることがある。


「地図」を見る(読む)ことだ。


2階の手洗いには、「日本全図」が2枚貼り付けてある。、

すでに変色してしまった年季物だけれど、ほぼ毎日眺めている。

1階の個室にも何種類かの道路地図を常備していて、今日は関西、今日は中部いや四国…と気の向くままに地図を眺める。


 僕が思うに、居間や食卓では、手洗いの中ほど思いを入れて地図を見ることはできない。

自分だけの独占空間が、地図に入り込む集中力を高めてくれるのだ。


 「この高速道路ここまで延びたのか…」「次にカニを食べに行くときはこちらのコースで行こう!」

 「子どもと一緒にここへ行ったなあ…」「富山と石川と福井、比べするとどこが広いのかなあ?」

 「若狭の原発と琵琶湖近いなあ…深刻…」「むむっ、字が見えん!!」「この山登ってみようか。」

 
 見飽きる…ということがない。

大人と呼ばれる仲間の一員としては、いささか情けない?空想や妄想の類が多いのだけれど、

自分には、便座に座って地図を片手に過ごすこんな時間が必要なのだ。


 これから後、残りの人生のおおよそ30分の1ほどの時間を過ごすだろう便座の上で、

人生を豊かにする価値ある妄想を続けたい(笑)。



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