FC2ブログ

藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

通知票

森山's Honey Bucket 183

 
 1学期の通知表が手渡される日が近づいた。

最近では終業式の日を待たず、

直前の個人懇談会でその中身は知らされるようだが、

昔はそうではなかった。

個人懇談はあったが、

通知票の成績すべてが知らされることはなかった。


 今までに5段階の通知簿を受け取ったことのある人は、

おそらく誰でも思いあたることだろうけれど…

自分の予想していた成績と

実際手にした自分の成績とが、

かなり食い違っていることがある。

もちろん、予想が裏切られて「悪かった」という方だ。

僕もそんな体験をした一人だ。



 僕の中1の英語の先生は

アグネス・チャン似のM先生。

優しかったし、何より英語の発音がたまげるほどキレイだったので、

ぼくはM先生に憧れていたし、

「ようし!がんばるべ!」とハッスルしていた。


 テストはとびきり良くはなかったけれど、

中間も期末もまあまあ。

ノートの文字は決して美しくはなかったけれど、

提出物はちゃんと提出していた(はず…)。


 でも…返された通知票を見てあ・ぜ・ん

英語だけ、ドッカンと悪い…


 「なんで?なんで?」と半泣きになりながら家に帰る。


 お母ちゃんは「次に取り返せるようにがんばりや…」と言ってくれたが、

自分では納得がいかない。



 もう一回学校に戻って、職員室を訪ねることにした。


 学校には戻って来たものの、さて先生に何て言おう???

「なんで通知票◯なんですか?」

「どうしたら、次は◯になれますか?」


 M先生の机は、体育館の壁がよく見える窓際だ。

 先生の座っている場所はわかっているのに、

なかなか職員室に入れない…


 職員室の前の廊下を行ったり来たり、

入り口すぐ前の階段を何度も上がり下がりした。


 先生に怒られたらどないしょう…

「そんな子だとは思わなかった!」と嫌われたらどないしょう…

家を出た時の勇ましさはどこへやら。



 でも…

「聞くだけ聞いてみよう。」

最後は勇気がちょっとだけ勝った。



 「なんでぼくの成績…」と通知票を持つぼくを見て、

M先生はいつものようににっこりとして、

「どれどれ?」と通知票を手に取った。

「あれ?ほんとだわね…」

ちょっと待ってね、と言いながら先生は机の左下の引き出しから

閻魔帳らしきものを取り出し、計算をしはじめた。


 そしてしばらくして、

「ごめんなさい森山くん。わたし足し算のくりあがりをまちがえていたわ…」

「ほんとうに、ごめんね…。通知票1段階上がるわ!」

「あと◯点あれば2つ上がっていたけれど…」



 M先生に叱られることもなかったし、

通知票は1つ上がったし、

ぼくはとても満足だった。


勇気を奮い起こして先生を尋ねたこと、

よく頑張ったなあ…と感じる。



君も、通知票を見て納得だいかなかったら、

どうか一歩踏み出して欲しい。


都合良く+1なんてことは起こらないかも知れないが、

先生から特別のメッセージを受け取ることが出来るかもよ…
















 


 


 

















 


 

Newest

Comment

Leave a comment

Designed by Akira.
Copyright © 藤原学園の『年中夢求』日記 All Rights Reserved.