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藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

心にのこる

森山's Honey Bucket 199-2


中学2年生の冬

僕の住む街にたくさんの雪がふった。

夜から降り積もった雪は通学路をかなりの分厚さで覆った。


 たしか3時間目と4時間目、連続2時間理科授業がある日だった。

担任でもあり、理科と体育の担当でもあった棚橋先生が、


「こんな日は教室を出て、長良川の川原に行ってみんなで遊ぼう!」とおっしゃった。


 今の時代ではちょっと想像しにくいけれど、昔はそんなことがあった。



 長良川は大きな川で、岐阜市内を通過する中流域でも相当の川幅で、広大な川原があった。

中学校から川の土手まで5分ほど。体操着に着替え、皆で走ってでかけた。

 土手から見下ろす川原は一面の銀世界で、大阪育ちの僕にはまるで異次元の風景だった。



 ときおり陽は差すが、寒さに凍えそうなその場所で、

クラスの皆が入り混じってやった雪合戦で、からだはホコホコに暖まった。


 先生が、「みんなででっかい雪だるまを作ろう!」と言い出された。

どこから掘り出したのか、板やポリバケツを拾ってきて、ひたすら雪を積み上げていく。

どれほどの時間が過ぎたのか…先生の合図で制作終了となった雪だるまは、

僕らの背丈をうんと超したものに成長していた。


 ただし形はいわゆる雪だるま形だはなく、

お正月の鏡餅をもっと平らにしたような不格好な姿だった。

 

土手に上がって振り返ったとき、

大きな雪だるまにクラスの誇りのようなものを感じた。



あっという間に過ぎたたのしいひと時だった。




 心にのこるたいせつな思い出は、


 ときの長さによって決まるものではない。


 一瞬に駆け抜けたできごとだからこそ、


 知らず知らずに何回も反芻し、

 
 結果、心により深く刻まれるのかもしれない。




 この雪の日のできごとからしばらくして、

 
 僕の家族は岐阜を離れ、大阪に戻る(引っ越す)ことが決定する。



 担任の棚橋先生は、男気のある素敵な先生だった。


 次回のブログ200回スペシャル(笑)は

 この先生のことを書こうかなあ…

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