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藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

合格を祈るお餅

森山’s Honey Bucket 20



公立高校入試の朝、中3生が少しでも平静に受験に臨めるように…と正門前で合格祈願の「力餅」を渡して激励の声を掛ける。
 学園12期生から始まったと聞くこの行事。あらためて指を折ると43年目を迎えたことになる。受験生がたとえ一人の高校でも、どんなに遠くに位置していても、凍てつく大雨の日でも、学園の素晴らしい伝統としてスタッフの手で受け継がれてきた。 

 今から35年前の3月、僕自身も「お餅」と「ひげ」をいただきパワーを得た一人だ。

 

 

子どもたちは個々まったく別々の表情でやってくる。

 

いつもと変わらぬ陽気な笑顔で来る子。

緊張のためか白く見える顔つきで現れる子。

乗る電車を間違え降りるべき駅を素通りした、と息せき切らしギリギリに飛び込んでくる子。

異常にハイテンションでわめき散らしている子。

いつもの半分ほどの口数の子。

「今日は絶対いける気がする。」と妙な?自信を披露してくれる子。

ほんとうにさまざまだ。

 

こんな子もいたなあ。 

お餅を手渡したその場(受験生皆が登校してくる朝の正門)で、

すぐさまお餅2つを立て続けに食べて「うまい。これでいける」と叫ぶ豪快な子。 

こんな場面もあったなあ。 

震える手で一旦手にしたお餅をポトリと地面に落としてしまった子。

幸い余分に持っていた別のお餅と交換し、「このお餅、君の代わりに落ちてくれたね…」なんて苦し紛れのフォローをしたものだ。 

ちなみにこの二人はともに合格を手にしたけれど…

 

そう言えば以前は毎回のように、僕を高校の先生と間違え、「おはようございます。」と深々と礼をして通り過ぎる受験生もいた。そんなときは必ず「頑張ってくださいね。」と元気に声を掛けたものだった。

 

 

いつの頃からか朝の正門付近の様子が変わってきた。

他塾の先生方もたくさん応援に来られるようになったのだ。

大手と世間で呼ばれる塾はたいてい、色鮮やかな生地にしっかり塾名をプリントした大きな旗やのぼり持参だ。

 

「いらんお世話じゃ!」とお叱りを受けるかもしれないが、

あの大旗やのぼりほどナンセンスと感じるものはない。

 

「君の塾の先生はホレここにいるよ!」とアピールなどしなくても

子どもたちが我々を見逃すわけはない。

我々が子どもたちを見逃すわけもない。

互いにそんな付き合い方をしてきたのだから…

 

 

さて、今年はナカジ先生とA高校の正門に立った。

来たぞ来たぞ…と思い手を振ると、ほとんど同時に駆け出して僕たちの前にやってきた。

ちょっぴり緊張の面持ち。

 しばらく3人で言葉を交わし合い、ナカジから力餅を手渡してもらった。

にっこり愛想のある笑み。しめたしめた…

最後はあたりの目もはばからず、ぐぐっと抱きしめ(もちろん男子)背中をバンバン叩いて「しっかりやってこ~い!」と送り出した。

 

間なしに、各校に散らばったスタッフから、子どもたちの朝の様子を伝えてくれるメールが

寄せられた。各校での子どもたちの顔が目に浮かぶ。

 

ついに、采は投げられたのだ。


「がんばるんやで。」

 

ああ素敵な行事だ…



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