藤原学園の『年中夢求』日記
〜今日も顔晴るみんなへ〜
母ちゃんの話
●むこう向きのおっとせい その537
母親が今入院している。
足がだいぶ弱って、
尻餅をついたら起き上がれなくなったのだ。
体は随分と弱ったが、
頭はしっかりしていて、全くボケてない。
94歳とはとても思えない。
でも環境が変わるとやはり精神的にストレスが溜まるのか、おかしな夢を見ることがある。
現実との境目が分からなくなり、
非現実的なことを
入院当初は真剣な顔で訴えてきた。
一時はなぜそんなことが起こるのか、
本人も分かっていなくて、
我々も、母ちゃんもついにボケたかと本気で心配した。
そんなことが起こるはずがないということを、
母ちゃんに伝えているうちに、
自分でもおかしいということに気付いて、
ようやく冷静に判断できるようになった。
せん妄という症状らしい。
明確な原因は解明されてないらしく、高齢者特有の「虚弱な状態」に、何らかの身体的、心理的な引き金因子が加わることで起こると考えられている。
旅行先や入院先で起こりやすく、
環境の変化による心理的ストレスが引き金になるらしい。
ここ最近病院にも慣れたのか、
落ち着いてきて、せん妄もなくなってきた。
病院に行く度に、
母ちゃんの若かりし頃の話を聞かせてくれる。
今まで聞いたこともない話がいっぱい聞けて、
楽しい時間になっている。
この間は初恋の人の話を聞いた。
母親の初恋の話を聞くなんて、
思いもしなかったが、
話している母ちゃんの顔は生き生きとしていた。
母ちゃんの小学校の時のこと、
結構もてて、マドンナ的な存在だったらしい。
若い頃に亡くなった、
私の会ったことのない爺ちゃんの話。
警察官だったのだが、
中原香波(こうは)というペンネームを持って、
文を書いていたらしい。
話し出すと止まらなくなるが、
どの話もとても面白い。
今まで知らなかった母ちゃんがいる。
出来うる限り、話を聞いておこうと思っている。
私に出来ることはそれくらいだから。
ではまた。
母親が今入院している。
足がだいぶ弱って、
尻餅をついたら起き上がれなくなったのだ。
体は随分と弱ったが、
頭はしっかりしていて、全くボケてない。
94歳とはとても思えない。
でも環境が変わるとやはり精神的にストレスが溜まるのか、おかしな夢を見ることがある。
現実との境目が分からなくなり、
非現実的なことを
入院当初は真剣な顔で訴えてきた。
一時はなぜそんなことが起こるのか、
本人も分かっていなくて、
我々も、母ちゃんもついにボケたかと本気で心配した。
そんなことが起こるはずがないということを、
母ちゃんに伝えているうちに、
自分でもおかしいということに気付いて、
ようやく冷静に判断できるようになった。
せん妄という症状らしい。
明確な原因は解明されてないらしく、高齢者特有の「虚弱な状態」に、何らかの身体的、心理的な引き金因子が加わることで起こると考えられている。
旅行先や入院先で起こりやすく、
環境の変化による心理的ストレスが引き金になるらしい。
ここ最近病院にも慣れたのか、
落ち着いてきて、せん妄もなくなってきた。
病院に行く度に、
母ちゃんの若かりし頃の話を聞かせてくれる。
今まで聞いたこともない話がいっぱい聞けて、
楽しい時間になっている。
この間は初恋の人の話を聞いた。
母親の初恋の話を聞くなんて、
思いもしなかったが、
話している母ちゃんの顔は生き生きとしていた。
母ちゃんの小学校の時のこと、
結構もてて、マドンナ的な存在だったらしい。
若い頃に亡くなった、
私の会ったことのない爺ちゃんの話。
警察官だったのだが、
中原香波(こうは)というペンネームを持って、
文を書いていたらしい。
話し出すと止まらなくなるが、
どの話もとても面白い。
今まで知らなかった母ちゃんがいる。
出来うる限り、話を聞いておこうと思っている。
私に出来ることはそれくらいだから。
ではまた。