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藤原学園の『年中夢求』日記

〜今日も顔晴るみんなへ〜

『電話帳』

森山’s Honey Bucket 42






 『全国高校入試問題正解』通称『電話帳』を今年も中3生に配布した。

 

その問題集は、分厚さと文字の細かさゆえ、いつの頃からかずっと『電話帳』と呼称されている。

 

『電話帳』は入試問題集なので難しい。

多くの子が苦しみ、挫折感を味わってきた。

しかし一方でそれを乗り越え、少しずつ積み重ねた成果を、自信に変えても来た。

 

ほんの一部の人を除いて、全くの独力で『電話帳』を自分のものにすることは困難だ。

縁あってその学年の世話をしてくれることになった助手の先生方の、献身的な応援があってこそ、『電話帳』はその子にとって価値あるものへと変化していく。。

 

 

『電話帳』にまつわる思い出はいくつもあるが、O君とそのお父さんのことは鮮明だ。

 

『電話帳』を配布して確か1~2週間後。

授業終了後の教室に、『電話帳』を手にしてお父さんはやってこられた。

開口一番「うちの息子にはこんな問題はできん。返品するからお金を返してくれ!」

えらい剣幕だった。

 

 

お父さんを前に、『電話帳』のページをめくりながら、

 

 ○ この問題集にはよく似た問題が繰り返し出てくる。何度も繰り返し挑戦することで少しずつ解けるようにな

   るのだ、ということ。

 

 ○ 多くの子にとって簡単ではない問題を、それぞれが「質問」を続けながら乗り越えていくのだ、ということ。

 

 ○ 粘り強く『電話帳』に取り組むことが、人生の節目を迎えたO君にとって大切だと信じている、ということ。

 

 ○ 応援をし続けていくつもりである、ということ。

 

などをお父さんに説明した。

 

お父さんは刀を鞘に納められ、「わかりました。」と言って教室を後にされた。

 

 

翌日からO君は、熱心に『電話帳』に取り組みかつ質問を続けるようになった。

 

彼は成績を少しずつ上げ、首尾よく目標としていた高校にも合格した。

 

 

彼は彼のお父さんの気持ちを力に変えたのだ。

 

 

 

今年も、この子たち55期生の“格闘”が実を結ぶことを信じたい。





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